【川崎簡易宿泊所利用者焼死事件:行政の不作為(ネグレクト)を問い、

【川崎簡易宿泊所利用者焼死事件:行政の不作為(ネグレクト)を問い、変革を求める声明】

先日、また命が奪われた。
簡易宿泊所にかろうじて生存の場を得ていた人々の命が。

これらの焼死をもたらしたもの、それはただの不幸な火災だったのであろうか。

生存権を保証した憲法がある。
それに基づいた生活保護法がある。
安全な住居を居住を監督するための法令がある。
しかし命は奪われた。

本来、安全で安定した住居でなされなくてはならない生活保護制度利用による居住を、安易に長期間、安全・安定という条件を満たしてはいない簡易宿泊所への滞在へと放置する生活保護制度運用の怠慢によって。

それは、行政による放置の、不作為の結果ではないのか。

安全を、安定を確保し得ない居住の場。
金持ちが、「リスク」、「コスト」から逃げようとするがゆえに「必然的」に貧困者、高齢者などの弱い立場に置かれた者を市場から排除する。その市場にまかせっぱなしの住宅政策。
居住の安全、安定確保に責任を負わない行政。

生存を、人が人らしく生きていくことを護れない生存権保障制度の運用。

これら行政の不作為(ネグレクト)に、川崎簡易宿泊所利用者焼死事件の原因が、責任があるのではないか。

私たちは、政府、自治体に要求する。
人々の生存を妨げ続けている、これらの行政の不作為(ネグレクト)の速やかなる変革を。

2015年6月14日 フリーター全般労働組合生存部会