大阪府警による予防拘禁的弾圧に抗議し、救援と連帯の意思を表明する


フリーター全般労働組合執行委員会


2007年8月24日、大阪府警は野宿者支援団体である「釜ヶ崎トロールの会」のメンバーを「道路運送車両法違反」で微罪逮捕し、同時に3か所におよぶ家宅捜索を実施した。いかめしい罪名だが、府警が主張する被疑事実は、彼が「ディーゼル車を昨年中に市内で運転した」というもの。同法を適用しての逮捕は日本初とのことである。いったい大阪で何が起きているとというのか。ディーゼル車の運転は、半年を経過した後に運転者を逮捕することで防がねばならないほど危険なことなのか。運転の事実は、家宅捜索によらなければ説明できないほどに立証困難なものなのか。

そうではないだろう。

逮捕は、天皇が出席する世界陸上開会式の前日に企てられ、これまで大阪市が採用してきた野宿者排除政策に抵抗してきた若者にかけられた。私たちはここに込められた意図をよく知っている。そのためには大阪で繰り返されてきた暴挙の一端を思い出すだけで十分だ。市はうつぼ公園で、大阪城公園で、長居公園で、野宿者の強制排除を行い、ついには彼らの住民票の削除までやってのけた。野宿者の生活基盤の破壊と公民権の否定が公然と行われてきたのである。今回の逮捕はその延長に置かれている。

この暴挙を私たちは看過できない。今回の逮捕が、この社会に蔓延する貧困と社会的排除を覆い隠そうとする動きの一環にあるからである。先に北九州市生活保護を廃止された男性が餓死に追いやられたことを思い出そう。このとき私たちは「黙っていたら生きられない」現実を思い知ったはずである。そして今日、生きるために声を上げることそのものが弾圧を受けている。

貧困を排除と隠蔽によって解決することはできない。だから私たちはこの弾圧に断固として抗議する。大阪府警は逮捕された仲間を即時釈放し謝罪し賠償しろ。仲間を返せ。ただちに返せ。

2007年8月31日 フリーター全般労働組合執行委員会

★弾圧されたN君に激励のメッセージを!
kamapat@infoseek.jp(釜ヶ崎トロールの会)
※公表可否を文面に明記してください
★救援活動にカンパを!
<郵便口座>00930-6-139747(大阪キタ越冬実名義)
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