居酒屋「北海道」で勤務時間改ざんから見えてくる搾取

コロワイドは「居酒屋北海道」、「ラパウザ」、「いろはにほへと」などを傘下におく飲食大手。「牛角」などの飲食ブランドを買収し、先日も「かっぱ寿司」の買収で吉野家ワタミを抜いて業界4位に躍り出たばかり。

さてこの会社について以下の報道

居酒屋、バイト勤務時間改ざん 社会保険の加入避ける 

 外食大手コロワイド横浜市)が運営する居酒屋チェーン「北海道」で、複数のアルバイト店員の勤務時間記録が改ざんされていたことが2日、分かった。

 同社は共同通信の取材に対し、東京都新宿区内の1店舗で改ざんがあったことを認め、アルバイトの勤務時間を見かけ上少なくし、社会保険への加入を避けるのが目的だったと説明している。

 社会保険料は会社側が半額負担する。アルバイトの場合は通常、月間の勤務時間が120時間余りになると、会社は社会保険に加入させる必要がある。非正規社員の労働条件改善には、社会保険へのルール通りの加入が課題になる。

http://www.47news.jp/CN/201411/CN2014110201001470.htm

コロワイド社会保険料の会社側負担を削減しようとするあまりタイムカードを改ざんし、週30時間を超えた労働時間を週30時間に満たない人のタイムカードに付け替えたのである。そうすれば、たとえ法律上の加入義務が生じても会社はそれをまぬかれ、アルバイトを社会保険に加入させなくても済むというわけだ。

こうやって「人件費」を浮かせてた金で、他のブランドを買収して大きくなった。結果、健康上のリスクはアルバイトに負わされ、利益は株主と経営陣が取っていくことになる。非正規労働者の搾取は、労働現場だけでなく、社会保障の場でも生じている。これがコロワイド事件から見えてくる問題だ。