先日、派遣ユニオン著『日雇い派遣 グッドウィル、フルキャストで働く』(旬報社)が出ました。
派遣法で禁じられた港湾労働中に労災に遭い、ヒザを脱臼骨折したスタッフ。日雇い派遣をしながらまんが喫茶で暮らすユニオン副委員長。自分を追いつめるように過酷に働き日雇い派遣で生計を維持する現場リーダー。この人たちが、なぜ日雇い派遣で働くようになり、どのような現場で働いているのかが、わかりやすくまとめられています。
ほかにも、フルキャストユニオン、グッドウィルユニオンができた経緯や成果。ユニオンメンバーによる日雇い派遣現場のレポート、など。日雇い派遣の実態と「ワーキング・プアの逆襲」の息づかいを知ることができる1冊です。梶屋くんのレポートもあり。私も昨年、工場の製造ラインを請け負っている請負会社に日雇い派遣されて働いたときのことを書いています。
結びでは、長く派遣労働問題に取り組んできた東京ユニオンの高井晃さんが、こんなことを書いています。
「「データ装備費訴訟」はひとつの旗印となっているが、そこにこめられているものは「ディーセント・ワーク」(尊厳ある労働)につながる。労働者の歴史は、放埒をきわめる資本に対する社会的規制の闘いの歴史である。それなくして人らしくは生きられない。」
冒頭には斉藤貴男さんからのメッセージ、帯には雨宮処凜さんの推薦文も。印税の一部は、「データ装備費返還訴訟」の費用に充てる予定です。ご高覧・ご紹介いただければ幸いです。もしよかったら、図書館にリクエストしてください。(清水)
『日雇い派遣 グッドウィル、フルキャストで働く』
派遣ユニオン著 旬報社
価格1300円+税
若者たちの怒りを「新しい連帯」へ。労働破壊の現実を正面から見据え、改善を目指して批判していくシリーズ。2では、日雇い派遣の過酷な現場で働く若者たちによる合法的反撃の実態を掘り下げる。
日雇い派遣―グッドウィル、フルキャストで働く (シリーズ労働破壊)
- 作者: 斎藤貴男,派遣ユニオン
- 出版社/メーカー: 旬報社
- 発売日: 2007/08/01
- メディア: 単行本
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