東日本大震災に際して、フリーター全般労働組合の声明

 3月11日に発生した東日本大震災は私たちが経験したことのない規模と被害をもたらしている。死者は1万人を超える見通しであり、福島第一原子力発電所ではチェルノブイリ原発事故に匹敵する危機が進行している。私たちは被災者の救援が速やかに行われることを望み、多くの仲間と力を尽くす所存である。

 私たちには、95年に発生した阪神淡路大震災の経験がある。あの時に、私たちの仲間がどのような状況に置かれたか思い出してみよう。直接の被害が収まった後は、生活再建に向けての苦闘が続いた。シェルターからは市民とみなされない野宿者・外国人の労働者が排除され、生活基盤は勿論、産業基盤も破壊された結果、倒産や事業縮小などにより大量の失業者が発生した。その中で非正規労働者中小零細企業労働者が失業させられていった。私たちは直接被害から回復したその後の復興は住民・労働者の生活安定を欠いたものではならないと考える。

 いま、もっとも必要なのは、被災者が安心して過ごせる環境づくりであることは言うまでもない。そこでは原子力に依存したエネルギー政策と、主導した政府・東京電力など原発事故の責任を徹底的に追及する必要がある。すでに、反原発運動のなかまなどが、人々の命を守るための情報発信活動など併せて果敢な活動を開始している。私たちフリーター全般労働組合は各方面のなかまと協力し、微力ながらも被災地支援と災害からの復興過程で多くの人々に迫る失業、生活困難との闘いに全力を尽くす。これが、私たちの春闘宣言である。

2011年3月15日
                        フリーター全般労働組合