4.6反原発企画

「3.11北へ西へ。語るべきだが語られてこなかったこと」

主催○フリーター全般労働組合
電話:03-3373-0180 ファックス
問題提起○
 北島教行(北に向かった人々のひとりとして)
 矢部史郎(西に向かった人々のひとりとして)
日時○4月6日(土)17時〜20時
場所○渋谷区代々木4−29−4西新宿ミノシマビル2F
交通○京王新線初台駅東口(オペラシティ口)から徒歩3分
※資料代カンパ500円


出発点は単純です。

原発事故後、「被ばくを避けて」西へ向かった人々がいます。その一方で、事故を機に北へと向かった人々がいます。さらに言えば、東京近郊で諸活動に取り組みを続けている私たちは、西にも北にも向かわず、ここにとどまり続けています。これらはいずれもその人々にとって真摯な選択でした。その真摯さ故に、原発事故から2年もの間、それぞれの選択についてあまりに語られることがなかったように思います。私たちは「被ばく後、どちらに向かったのか?」そのことを考えてみようと思い立ちました。

西へ向かう者たちは、ガレキをめぐり、食糧をめぐり、生活保守を原理的に推し進める戦略を採用しました。それは「被ばく」が決して災害などではなく、電力の安定供給を人の命よりも優先する政府・電力会社・企業集団の暴力に他ならないことを鋭く指摘します。また、その暴力を明るみに出す、政府や専門家集団に依らない自律的な思考と行動が各地で生み出されていることを評価します。

北へ向かう者たちは、原発立地地域と都市棄民たちの連帯を模索する戦略を採用しました。それは「被ばく」が決して人々が均等に背負っているリスクなどではなく、国内植民地であった東北地方と都市貧民に強く押し付けられた被害であることを鋭く指摘します。政府が推し進める挙国一致の「震災復興」によって押しつぶされようとしている声に対決する動きが、福島で作られることを評価します。

西へ向かう者たちは、北へ向かった者たちの戦略を加害を隠蔽するものと非難するかもしれません。北へ向かった者たちは、西へ向かった者たちの生活保守が右も左もない挙国一致の「脱原発復興」を支えるものだと非難するかもしれません。そしてどちらにも向かわずに、このあたりをまごまごし続けている私たちの愚鈍さや倫理の欠如を嘲笑するかもしれません。さてこの状況をどう考えたらいいのか。倫理の次元、戦略の次元、さまざまな問題設定においてともに考えたいと思います。

2013年3月18日
フリーター全般労働組合


二人の提起者がそれぞれ30分程度の問題提起を行い、休憩をはさんで30分程度のやりとりをして、その後1時間程度の討議をする。合計3時間ほどの企画です。