ランシステムはブラック企業だ

 当組合はインターネットカフェ自遊空間」を運営する「株式会社ランシステム」(JSQ:3326)に対して、争議活動を行なっている。この会社は、雇ったアルバイトをでたらめな理由でいきなり解雇した。組合は、会社が捏造した理由に基づく理不尽な不当解雇に対して、撤回を求めて話し合いをしてきたが、ランシステムは何の決定権もない人間を交渉に出席させ、解決を引き延ばしてきた。したがって、会社の姿勢を正すためにやむなく争議化した次第である。
 労務管理に問題がある企業のことを「ブラック企業」として糾弾することが昨今、流行しているが、ランシステムもご多分にもれずブラック企業と言える。解雇というのはその人の生活を破壊しかねない。だから日本の解雇規制は厳重なのだが、ランシステムはそうした社会通念や法規を遵守するという意識がないと思われる。
 ランシステムは、当組合の組合員が「他の従業員のポッケに折ったペンを入れた」などと事実無根の濡れ衣を着せ、「他のスタッフも君を怖がっている」「物的証拠、目撃証言はないけど、辞めてほしい」と嘘やデマカセを調べもせずに信じ切り、社員を解雇するという暴挙に出た。このようなバカげた理由でクビを切る人間がランシステムで人事権を握っていることは実に嘆かわしい。
 加えて、ランシステム総務部は、同社の「コンプライアンス委員会」が本件解雇は法的に正当であると言っている、と組合に主張する。しかし、「コンプライアンス委員会」の構成員や連絡先を聞いても、一切答えない。そのような、本当に実態があるのか分からない「委員会」の決定を理由に、解雇を認めろと言われても到底認めるわけがない。法令順守云々以前に、コミュニケーション能力の問題と評せざるを得ない。
 そもそもラインシステムには、まともな話し合いで物事を解決する問題解決能力が無いのではないかと疑われる。団体交渉に出席したランシステム総務部は、組合が解雇理由の証拠提示を求めても「斡旋の場で提示します」と言って拒否してきた。では、いざ斡旋をこちらが申請しても、結局出してこない。これではやるやる詐欺ではないか。
 結局ランシステムは最終的に、総務部長をして「公的機関の場で」とケツをまくった。証拠を出さない理由などないのに、全く時間の空費であった。公的機関もランシステムの怠慢に付き合うほどヒマではない。
勘違いをしている会社経営者は多いのだが、労働組合との団体交渉は会社の業務の一環である。本来は総務部なり労務管理をつかさどる部門がしっかり対応するのである。しかし、ランシステムの場合は、総務部長自らが「公的機関でしか話し合いません」と繰り返し、思考停止してしまっている。お前の仕事だろ、と言いたいところだ。
 こうした労務管理の基本も知らないような企業によって、多くの働く者が苦しみ、路頭に迷う結果を招く。人を雇うのであれば、雇うなりの責任があることをランシステムは自覚しなければならない。
 当組合は今後とも、ランシステムの不正を糾弾し、組合員の解雇に抗議する。あらゆる手段を用いて、ランシステムの不正を暴く。不正を犯したランシステムを支える取引先、銀行、株主に対して、ランシステム健全化のために協力を求め続ける。

フリーター全般労働組合